精油を飲んだらダメ!リモネンの破壊力について
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まさかレモン精油をお水に入れて
「レモン水」なんて言って
飲んでませんよね!?
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こんにちは。
和精油と国産ナチュラルコスメの専門店
「和精油のある暮らし」の近藤です。
ブログを耳で聴く派の方はこちらのラジオでお聴きください。
食品添加物だから飲んでも大丈夫?
今回は精油に関する話題をお届けします。
実は、「精油を飲んではダメ」という件なんですが、
とても根深い問題なんです。
まず、日本では精油は雑貨として位置づけられていて、
医薬品や食品ではないんですね。
ただし、その一部の精油には食品添加物として認められているものもあるんです。が、しかし、食品添加物として使用する例でも、その量は本当に微量。
ごく僅かな量です。ここに注目していただきたいと思います。
例えば、食品添加物として使われる着色料。
あの赤色何号などという名称で使われているものです。
それを直接口に入れて飲みますか?
飲みませんね。
精油も、同じように考えてください。
あえて食品として摂取するものではありません。
精油は「油」ではない
「精油を健康に役立てよう」という気持ちは良いと思うのでうが、
正しい使い方をしなければ事故につながるようなものでもあるんです。
精油は、ハーブティーのように
飲むことができるようなレベルの濃さではありません。
水蒸気で蒸留され、濃縮された成分の塊、
いわゆる化学成分の塊と考えていただいた方がいいかなと思います。
精油という漢字では「油」とついていますが、
ふだん食用にしている「油」とはまた違います。
いつも食べているような米油やサラダ油、菜種油といった油とは
全く性質が異なるものです。
精油の基本的な使い方として、
直接皮膚につけてはいけないという安全ガイドがあります。
これは、アロマセラピーを勉強した人なら一番最初に習うことです。
また、精油ボトルの裏にも
「精油は直接皮膚にはつけないでください」と書いてあります。
精油が直接皮膚に付着した場合には、皮膚が炎症を起こすことがあるからです。
このことからも、外皮、いわゆる上皮細胞という人間の皮膚の細胞の中でも、
硬い外側の皮にさえ直接塗ったらいけないものを、
消化器官の、粘膜みたいに弱いところに直接塗布するというのは、
どのぐらい怖いことなのか、簡単に想像がつくかと思います。
有名人が勧めているから大丈夫?
先述の食品添加物としても飲用が適していないこと、
有機化合物のかたまりなので皮膚に塗布してもいけないこと、
などを知っていただくと、飲まない方がいいと判断できるはずです。
しかし、周囲の一部誤解を招く健康情報や、
有名人が美容の一環として飲用を勧めているのを見ると、
判断力が鈍ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、実際にはそのような間違った情報に流されて
体調を崩されるケースが多発しています。
下手をすれば胃や腸に潰瘍ができたり穿孔ができたりする事態になりまねません。
そのため、基本的には精油は飲まないものであるということを周知徹底していただきたいなと思います。
リモネンの破壊力がわかるエピソード
今回ご紹介するのは、実験好きな親子にぴったりな面白い本、
『科学戦士「ミギネジ」の悪キャラの倒し方』です。
この本は、NHKやスタディサプリなどで大人気の「科学のお姉さん」である
五十嵐ミキさんが書かれた科学実験の本で、親子で楽しめる内容になっています。
ちょっとした理科の実験で科学に興味を持ってもらいたいなと思い、
本を探していたところ、この本を見つけました。
裏表紙を見てみると、なんと五十嵐さんが精油を使っているシーンのイラストが描かれていました。
これは面白そうだなと思って、中身をチェックしてみることにしました。
すると、目次で二番目に
「びよーん星人」と「リモネン」という章がありました。
これがまた面白いんです。
どんなふうに紹介されているのかというと、
“私はミギネジ。昼はエンジニアとして働き、夜は誰に言われるではなく化学戦士をやっている。毎朝香水の代わりに自作のアロマスプレーを全身に振りかけながら職場に向かう。エンジニアの男性同僚に良い香りだねと褒められれば、「無水エタノールと精製水、精油を混ぜて作ったの。ポイントは乳化だよ。乳化することで油と水が混ざってうまくできるの!」そう、この乳化をどうしても言いたい。しかしみんなに振り向いてもらいたくて精油を多めに入れ、密かに香りを強めているのはミギネジの弱さである。”
と、こんな感じです。親しみを感じますね。
さて、物語はエンジニアとして働く主人公、ミギネジさんの日常から始まります。
ある日、お仕事を終えて帰ろうとしたミギネジさんは、
ビルと同じくらいの大きさの怪物に遭遇してしまいます。
そんな怪物に立ち向かおうとすると、
現れた男性ヒーローがびよー星人にキックをします。
しかし、男性ヒーローはボヨンと跳ね返されてしまうんです。
その様子を見て、ミギネジさんは気づくんです。
「なるほど、これは弾性を持っているんだな」と。
びよーん星人の原料は、
ラテックスに酢酸などの酸を加えて凝固させたもので、
まさに素材は天然ゴム。
これに気づいたミギネジさんは、どう立ち向かうかを考え始めました。
ミギネジさんはエンジニア仲間のアロマオイル(正しくはエッセンシャルオイルですが、原文の表現を使っています)をかき集め、持っていきます。
エンジニア仲間のアロマオイルのラベルを見て、
みんながラベンダーやペパーミントなどおしゃれな香りを使っていることに気づき、「こんなおしゃれな香りは武器として役に立たない。必要なのはリモネンなんだよーーー!」と叫ぶミギネジ。
リモネンはレモンやみかんの皮に含まれ、精油も同様ですね。
レモンの柑橘系の爽やかな香りがしますが、
これが天然ゴムを溶かすのに役立つのです。
ミギネジさんがびよーん星人にアロマオイルをシュッと振りかけると
確実に溶けて変色はしているものの、
溶け切るのには時間がかかりそうだと感じます。
そこで、仕方がないからと言いながらも、
一気にリモネンの精油をビシャビシャとびよーん星人に振りかけました。
その結果、リモネンが命中した部位から溶けて
びよーん星人は一瞬で弾けてしまった、というお話です。
家庭でもできるリモネンの実験
この実験において、ゴムが一瞬で溶ける様子は印象的ですね。
家庭で手軽に試してみることができ、分かりやすい実験だと思います。
例えば、家庭で風船を用意し、
レモンの皮やレモン精油など柑橘系の精油を含むものをかけてみると、
天然ゴムでも同様のダメージが発生することを確認できるでしょう。
発報スチロールやクリアファイルなども
実験材料として役立ちます。
この実験を知ると、精油を直接消化器官に塗るような飲用行為は
危険だということがわかっていただけると思います。
もし、「人体は天然ゴムじゃないから大丈夫!」という人が現れたら?
その人はあなたの健康のことを考えない、随分と危険な人物のようです。
自分の身は自分で守らないといけませんね。
アロマの情報は広く詳しく調べること
まず、情報を得る際には、広く様々な情報源を参照することが大切です。
アロマの楽しみ方について、ある精油が特定の病気に対して効果があるとか、
治療方法として勧められることがありますが、
それに関しては現時点では断定的なことは言えません。
そういった実験結果が出ているということは知識として持っていると便利ですが、
マウスの実験だったのか、試験管の中での実験だったのかなども考慮した方が良いです。
代替医療として健康や美容に役立てることは良いことだと考えていますが、
危険な精油の使用方法は避けていただきたいと思います。
精油を皮膚に使用する際には、必ずキャリアオイルで希釈し、
1%程度の濃度に薄めてから塗布するようにしてください。
アロマセラピーは楽しむものです。
安全に使用して、美容と健康の増進に役立ててくださいね。
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