芳香蒸留水で叶える、現代の「打ち水」習慣
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暑い〜
外に出るのが
焦げそうで嫌〜
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こんにちは。
和精油と国産ナチュラルコスメの専門店
「和精油のある暮らし」の近藤です。
まだ6月だというのに、全国的に真夏日のような暑さが続いていますね。
街を歩く人の顔も、少しずつ夏の疲れを帯びてきたように感じられます。
「もう夏バテ気味かも…」そんな声がちらほら聞こえる今日この頃。
けれど日本には、昔から暑さをしのぐ知恵がありました。
そのひとつが、「打ち水」です。
打ち水の知恵を、今の暮らしに
かつての日本では、玄関先やお店の前に水を撒いて、蒸発する際の気化熱で涼を得ていました。
水が地面にしみ込み、ふわっと立ちのぼるひんやりとした空気。
それは、自然と共に生きていた時代ならではの涼み方だったのでしょう。
とはいえ、現代のマンション暮らしでは、玄関先で水を撒くのも難しい。
打ち水をしただけで、近隣の目が気になる…なんてことも。
けれどその“気化熱の原理”を、香りとともに取り入れる方法があるのです。
それが、芳香蒸留水(ハーブウォーター)を使った、現代版の「打ち水」。

肌水をパシャパシャしていた平成の記憶
少し話は逸れますが、私が高校生だった頃、とても流行った化粧水がありました。
その名も「肌水」。ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
教室にエアコンなどなかった時代、女子高生たちは夏になるとバッグに肌水を忍ばせ、
顔や首にスプレーしては「生き返る〜!」と涼を取っていたものです。
今思えば、それもまた自分に向けた“打ち水”のような習慣でした。
今でこそ、ペパーミントなどを配合した冷感スプレーも市販されていますが、
あれはあくまで「涼しく感じる香り」であって、実際に体温を下げているわけではありません。
しかもペパーミントの精油は皮膚刺激が強く、化粧品ではごく低濃度でしか使えません。
商品によっては「肌に直接かけないでください」と書かれていることもあるほどです。
そこで私がおすすめしたいのが、やさしく香る“本物の水”──芳香蒸留水です。

芳香蒸留水とは何か?
精油を水蒸気蒸留法で抽出する際に得られる副産物が、芳香蒸留水(フローラルウォーター)です。
植物を蒸した際、その蒸気に含まれた香り成分が冷やされ、
液体に戻ったときにできるのがこの蒸留水。
上澄みには精油が、そしてその下に、水溶性の香気成分を含んだ芳香蒸留水が残ります。
この芳香蒸留水は、
香りの成分濃度もおおよそ500~1000分の1以下と非常に穏やか。
だからこそ、肌への刺激が少なく、直接スプレーしても安心して使えるのです。
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、
ヨーロッパでは「精油をいきなり使うのではなく、まず芳香蒸留水でケアできないか」と考える場面も少なくないと聞きます。
日常に取り入れる香りのセルフケアとして、芳香蒸留水はとても優れたアイテムなのです。
ミストでまとう、香りの打ち水
シュッとひと吹き。
水が肌に触れ、すぐに気化して熱を奪うと、ほんのりと涼しさが訪れます。
その瞬間、空気の中に立ちのぼるやさしい香り。
これが芳香蒸留水による、現代の「打ち水」です。
使い方は自由。顔に、腕に、うなじに、髪に。
マスクの内側や帽子の裏、ハンカチに吹きかけるのもおすすめです。
扇子で風を送れば、さらに心地よい清涼感に包まれることでしょう。

日々に取り入れたい、和の芳香蒸留水たち
ここからは、私が実際に愛用している日本の芳香蒸留水の中から、
夏にぴったりのものをいくつかご紹介します。
いずれも天然の和精油を蒸留する過程で得られたもの。
香りだけでなく、その背景や製法にも、ぜひ目を向けていただけたら嬉しいです。
■ 黒文字フローラルウォーター
クスノキ科の樹木、クロモジから得られる芳香蒸留水です。
樹木系の落ち着きに、どこか甘やかで透明感のある香りが混ざり合い、
まるで温かいお茶のような深い安心感をもたらしてくれます。
クロモジは精油としても人気がありますが、芳香蒸留水はそれとはまた異なる、
より柔らかく、肌なじみの良い香りを楽しめます。
朝のリフレッシュに、夜のクールダウンに、幅広く活用できる一本です。

■ 甘夏ネロリウォーター
甘夏の花から抽出された蒸留水で、精油でいう「ネロリ」にあたります。
ネロリといえばビターオレンジが有名ですが、こちらは日本の甘夏を原料としています。
柑橘という名前からは想像しにくいほど、濃厚な花の香りが広がります。
香水のようにきつい香りが持続せず、天然素材のやさしさが感じられるのが特徴。
ヘアミストとして、あるいは肌に軽くひと吹きして香りをまとうような使い方がおすすめです。

■ 国産ローズウォーター(山形産)
ブルガリア産が一般的なローズウォーターですが、こちらは山形県産のダマスクローズを使用。
特徴は、なんといっても香気成分の含有量の多さ。
検査結果では、海外産の約2倍の成分が含まれていたという報告もあります。
シュッと一吹きするだけで、気品のある天然のバラの香りがふわっと広がり、
香水をつけなくても十分に満足できるほど。
香りに敏感な方でも取り入れやすく、日常の中でささやかな贅沢を感じられる一本です。

■ 吉野ヒノキウォーター
奈良県の銘木・吉野ヒノキを使用した蒸留水です。
角柱を丸ごと蒸し、木に含まれる水分を熱で引き出す、いわば“無水調理”のような抽出法が使われています。
香りはまさに「木そのもの」。
一吹きで森林の中に立っているかのような清々しさが広がり、
汗ばむ季節のベタつきを和らげてくれる清潔感のある香りです。
消臭力も高く、帽子の内側や足元のケアにも活躍してくれます。

香りの涼を、暮らしの中へ
夏は、暑さに疲れやすくなる季節。
冷房に頼りすぎると、身体のだるさや冷えが気になることもあります。
そんなとき、自然の香りと水の力を借りて、涼しさを感じる工夫をしてみてはいかがでしょうか。
芳香蒸留水は、肌にも、香りにも、心にもやさしいアイテムです。
「ただの水」ではない、「香りをまとう水」として。
現代の私たちにぴったりの“打ち水”習慣として、暮らしの中に取り入れていただけたら嬉しく思います。
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