手作りアロマコスメにご用心。安全に使うための保存方法と精油濃度の話 和精油のある暮らしをかなえるブログ

手作りアロマコスメにご用心。安全に使うための保存方法と精油濃度の話

こんにちは。「和精油のある暮らし」の近藤です。

音声はこちらからお聞きください。

 

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今日の結論を先に言うと、

見た目や匂いが変わっていなくても、
手作りコスメの中では菌が増えていることがあります。

特に水分を含むもの、そして防腐剤を入れていないものは注意が必要です。

基本的には、少量で、冷蔵で、清潔に、早めに使い切る。
これが大前提になってきます。

注意を促す真面目な日本人女性

アロマスクールで教わった、最初の衝撃

アロマセラピーを学び始めて楽しいのが、
アロマクラフトを作れることですよね。

私も学び始めはきちんとアロマスクールに通っていて、
授業の合間合間にクラフトの時間がありました。

「今日は化粧水を作りましょう」「今日はジェルクリームを作りましょう」
みたいな感じで、先生と生徒の皆さんと一緒に作って、それを使う。

すごく楽しかったです。

 

ただその時も、先生が必ず注意をしてくださっていました。私自身、
見た目は変わらないし、匂いも別に変わってないし、
見た目も綺麗だから「これもうあかんのかな」って
正直あまりピンと来ていなかったんですよね。

見た目が同じでも、中では菌が爆発的に増えている

でも、AEAJ(日本アロマ環境協会)の冊子にも載っていた実験データが、
すごく分かりやすかったんです(今はWEBでも公開されているかもしれません)。

 

常温で保存して、1日1回使いながら30日間追跡したところ、
外観や匂いは30日目でもほとんど変化がないのに対して、
一般細菌数はというと——0日目を0とすると、7日目で50個くらい。

それが2週間目からは2万個くらいに、
爆発的に増えていったという結果が出ているんです。

「2週間怖っ」て、本当に思いました。

 

 

一方で、冷蔵保存していたものは、
1ヶ月経っても一般細菌数がだいぶ抑えられていた、
という比較データも書かれています。

 

本当に、見た目だけだと分からないんですよ。

化粧水は特に肌に直接使いますし、見た目にも変わった感じがしないので、
一番ちょっと怖いかなと思います。

水分量が多いからこそ、見た目だけで判断しないことが大事です。

「分からないけど、めちゃくちゃ細菌が増えているんだ」ということを、
ちょっと意識しておいてもらいたいなと思います。

 

アロマクラフト・アロマコスメで水分を含むものは、
冷蔵保存で2週間以内に使い切りと決められているのは、
この指数関数的に細菌がドカーンと増えていくのが、
2週間くらいのタイミングで本当に怖いからなんですね。

冷蔵保存、正直めんどくさいと思っていました

冷蔵保存が基本なんですが、私自身、最初は
「手作りコスメの化粧水を冷蔵庫に保管して、
冬場とか冷蔵庫から出して顔につけるの、寒いし……」って、
正直あまり気が進みませんでした。

めんどくさいし、冷たいし、嫌だなぁ、夏場はいいけど、みたいに思っていたんです。

 

でも、防腐剤無添加で作っているからこそ、
この保存方法や使用期限はちゃんと守ってやっていただかないと危ないよ、
というのは大事なことなんですよね。

「無添加」への憧れと、防腐剤の本当の役割

防腐剤と聞くと、
なんとなく避けたい気持ちになる方もいらっしゃると思います。

無添加化粧品を選びたいという気持ち、すごくよく分かります。

でも最近、「無添加」という表示は結構規制の対象になってきています。

 

手作りで使うときの精油やキャリアオイルは完全に無添加で作られますが、
化粧品として販売するためには、
防腐剤を添加しないと売れないんですよね。

防腐剤の役割は、微生物の発育を抑制すること。

市販の化粧品として販売するためには、
そういう品質管理のために添加物を入れるのは致し方ないことで、
安全に使うためには必要になってくる、ということです。

 

手作りコスメはその分、気をつけて、
ご自身の責任の範囲内で使っていきましょうね、
というのが条件になってきます。

安全に作る・使うための3つのコツ

 

① ちょっとだけ作る

1ヶ月分まとめてドーンと作って時短したい、
という気持ちはめちゃくちゃ分かります。
でも、1ヶ月分まとめて作るよりは、少量ずつ作るのが安全です。

② 冷蔵保存が基本。「常温」という言葉に騙されない

常温保存は一気にリスクが上がってしまいます。
そもそも「常温って何?」というところもあるんですよね。
昨今の日本の「常温」って、30年前と比べてどうでしょうか。
私が小学生や中学生の頃って、こんなに暑くなかったですよね。
日本だと夏場も40度を超えるのが結構普通になってきている地域もあります。だから、「常温」というマジックワードに騙されないようにしていただきたいなと思います。
結構暑いですよ、部屋の中。冷蔵庫に入れておくのが一番安全です。

③ ジャータイプは手ではなくスパチュラで取る

ジャータイプのクリームなど、ついつい手でクリームを取って使いたくなると思うんですが、手からは菌が入ってしまいます。
手には見えないいろんな常在菌がいて、その菌がコスメの中に入ってしまうと、そこで菌が増えていく原因になります。
できれば、100均などでも売っているスパチュラ(小さいスプーンのようなもの)で取って使っていただくと、より長持ちしやすくなります。

 

それから、空き容器を再利用する場合は、何も書いていないので、
作ったときは必ずラベルを貼ってあげてください。
「いつ作ったっけ」ってなるんですよね。忙しいと本当にそうなります。
「えっと、1週間くらい前だったかな……」みたいな感じに。
いつ作ったのか、どういうものを作ったのか、
ラベルに書いて貼っていただくと、安全に使っていただけます。

小分け用の容器はこちらから

30gジャータイプのクリーム容器(黒フタ)と白フタ、スパチュラ

アイテム別、使い切りの目安

バームやミツロウのバームなどは水分がほとんどないので、
劣化するのは遅くなってきます。

ただ、水分量の多い化粧水、
ジェル・ジェルクリームになってくると話が変わります。

化粧水・乳液・美容液・ジェル、こういうものは、2週間以内をメドにして使っていってくださいね、と言われています。

白い化粧水のとろみ

精油の濃度、どれくらいが安全?

安全な手作りコスメということで、もう一つ大事なのが精油の濃度です。

AEAJ(日本アロマ環境協会)が定めている安全基準は、

  • 体用(手や足、お腹など):精油濃度1%以下
  • 顔用:精油濃度0.5%以下

これが安全の基準として伝えられています。

他のアロマの団体や協会からすると薄いと思われるかもしれませんが、
これは日本の化粧品の安全基準と同じような設定になっていて、
多くの方がこの濃度で作って使ったとしても、
ほぼ事故が起こらないであろう、という濃度で設定されているものです。

濃度計算、実はちょっと算数が必要です

これが本当に難しいんですよね。例えば、ネイルオイルを作るときに
「これ何ミリだっけ、5mlも入らないじゃないですか」
というくらい小さい容量のものに対して、
1%以下に精油の濃度を調節して作る、というのは逆に結構難しかったりします。

 

精油の普通のボトル(5mlとか3mlとか10mlとか)の中蓋を取ると、
中蓋からポトッと静かに垂らして1滴落ちるのが、約0.05mlと言われています。

ミニガラススポイトから1滴静かにポトッと落とすのは、約0.025ml(ボトルの滴下の半分の量)です。

→ ガラススポイトミニを見る

 

さて、ここで計算です。1滴あたり0.05mlということは、
5ml入りのボトルには100滴分入っている計算になります。

 

10mlのキャリアオイルに対して、何滴垂らすと1%になるでしょうか?

……というのがものすごく重要になってきます。

「アロマの勉強しているのに、ここへ来て算数しなあかんの」
みたいな気持ちになるところなんですが😅

簡単に考えると、10mlのキャリアオイルに対して、
ボトルから2滴垂らしていただくと、1%の濃度になります。

 

ちなみに中蓋にも種類があって、
大体の中蓋は1滴あたり0.05mlなんですが、
中には1滴あたり0.03mlのものもあるので、
また計算がややこしいなと思うところではあります。

ただ大事なのは、「1滴ずれた」ということよりも、
「肌に安全な濃度で使おうね」という大まかな考え方の方です。

 

もちろん、1滴がブレンドの成否を左右する場面もたくさんあります。

例えばお客様の前や試験の前でブレンドを作るにあたって、
最後にあと1滴だけ入れたいというときに、
ボタボタッと入ってしまって「あー」となる、なんてことは、
セラピストの試験やお仕事をしているとよくあるかもしれませんね😅

 

 

 

おわりに

今日は、手作りコスメに関する注意点についてお伝えしてきました。

保存は適切に。そして濃度の問題、
安全性を高めるための濃度の基準についても、
よく知っていただいた上で使っていただければいいなと思います。

 

ぜひ安全に楽しむために、いろんな本や知識を学んでみてください。

こんなことが知りたいという質問があれば、ぜひお寄せください。

それでは皆さん、和精油のある暮らしをぜひ楽しんでください。

 

 


ご注意:本記事は、香りや植物に関する研究・情報をもとに、暮らしの中での楽しみ方や考え方をご紹介するものです。医薬品的な効能効果を示すものではありません。化粧品や精油等の使用にあたっては、各製品の表示・注意事項をご確認ください。

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