クローブを舐めたら咳が止まった?をアロマの観点で考える
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今回はクローブの話です。
「クローブを口に入れたら咳が止まった」
そんなツイートが話題になっていました。
これ、アロマの観点から見るとどう説明できるのか。
できるだけ分かりやすく整理します。
音声はこちらからお聞きください
ひとことで言うなら、クローブはこんなハーブです。
- 殺菌力がとても強い
- 昔から口の中の殺菌に使われてきた
- アロマの世界では「成分が強すぎる」ほど
だからこそ、咳への効果も納得できます。
その理由を順番に見ていきます。
クローブとは
基本情報
クローブは乾燥させたハーブです。
スーパーではあまり見かけませんが、
スパイスコーナーに置いてあることがあります。
日本語名は「丁子(ちょうじ)」です。
つぼみの形が釘に似ていることが名前の由来です。
英語の「clove」もフランス語で「釘」を意味します。

オレンジポマンダーと柚子ポマンダー
私は毎年11月ごろ、大量にクローブを買います。
理由は「ポマンダー作り」のワークショップです。
ポマンダーとは、柑橘類にクローブを刺す飾りです。
ヨーロッパではオレンジを使うのが定番で、
「病魔よけ」として飾る文化があります。
私のワークショップでは日本らしく、
柚子をベースにしています。
仕上げにシナモンパウダーを振って、
リボンや水引きを巻いて飾りにします。
見た目はドリアンに似ていて、
「かわいい?」と言われることもあります(笑)。
面白いのは、傷がついた柑橘類なのに腐らないこと。
クローブを刺すことで、
そのまま綺麗に乾燥していくんです。
それだけ殺菌力が強いということです。

クローブの使われ方
香辛料・漢方として
クローブは昔から多くの場面で使われてきました。
- 香辛料として料理に
- 口の中の殺菌・消臭に
- 漢方では胃腸のトラブルに
漢方での用途は、主に胃に関するものです。
胃もたれ、しゃっくり、吐き気、腹痛など。
「止まっている消化器官を動かす」イメージです。
ホットワインで体を温める
ワークショップ後に余ったクローブの活用法として、
数年前からホットワインを作るようになりました。
作り方はシンプルです。
- ワインにクローブを入れる
- シナモンを加える
- 柑橘類を切って入れる
- 煮込む
ドイツの「グリューワイン」に近い感じです。
風邪をひきそうな時に飲むと、
体がしっかり温まって、
「ひどくならずに済んだ」と感じることが多いです。

アロマの世界でのクローブ
ゴキブリ対策で有名
アロマを学んだ人なら聞いたことがあるかもしれません。
座学でよく出てくる「ゴキブリの話」です。
クローブの乾燥ハーブを小皿に入れて、
侵入しそうな場所に置いておくと、
ゴキブリが入ってこなくなると言われています。
さらに精油になると成分が凝縮されるので、
クローブ精油をコットンに染み込ませて、
袋の中に入れると…忌避どころか、
そのままお亡くなりになることもあるそうです。
なぜアロマでは「あまり使わない」のか
これほど強力なのに、
アロマセラピーではほとんど使いません。
理由は、成分が強すぎるからです。
主成分「オイゲノール」の話
オイゲノールとは
クローブの主な芳香成分はオイゲノールです。
化学的な分類では「フェノール類」に入ります。
フェノール類が持つ作用はこちらです。
- 抗菌作用
- 抗ウイルス作用
- 免疫促進作用
- 皮膚への強い刺激作用
さらにオイゲノール独自の作用として、
次のものが期待できるとされています。
- 鎮痙(ちんけい)作用
- 鎮痛作用
- 麻酔作用
「歯医者さんの香り」と感じる方も多いはずです。
実際、歯科の現場でも使われてきた成分です。
オイゲノールを含む仲間たち
オイゲノールを含む精油は他にもあります。
- ミルラ
- パチュリ
- シナモン
使用上の注意点
クローブ精油を使う場合は、注意が必要です。
- 乳幼児・妊娠中・授乳中は使用を控える
- 必ず10%以下(皮膚に使用する場合は0.5%以下が目安)に希釈する
- 広範囲への塗布は避ける
アロマの資格取得の実技試験では、
クローブ精油の使用が禁じられているほどです。
それだけ強力な成分ということです。

日本での「丁子(ちょうじ)」の歴史
丁子風呂の文化
クローブは海外のスパイスというイメージがありますが、
日本でも「丁子」として古くから使われてきました。
特に有名なのは「丁子風呂」です。
陶器製の香炉に丁子を入れて焚き、
空間の除菌や感染症対策に使われていました。
用途は他にもあります。
- 部屋の空気を清める
- トイレの匂い消し
- 川沿いの建物での消臭
沖縄から全国各地まで、
丁子風呂の文化は幅広く残っています。

「アロマは嘘」という話について
ネットや動画で「アロマは効果がない」という意見を
見かけることがあります。
結局のところ、これは少し違うと考えています。
何でもかんでも薬のように使うのは、
確かに本来の使い方とは異なります。
ただ、植物の芳香成分については、
次のことがすでに証明されています。
- 抗菌・殺菌作用の存在
- 鎮痙・鎮痛作用の存在
- 麻酔に似た作用の存在
歴史的な文化としても、
研究の実験結果としても、
その作用は裏付けられています。
大切なのは、正しく学んで正しく使うこと。
そこさえ押さえれば、植物の力はちゃんと活きてきます。
クローブで咳が止まった理由(考察)
殺菌より「鎮痙作用」が鍵
冒頭のツイートに戻ります。
「クローブを口に入れたら咳が止まった」
これはおそらく、殺菌・抗菌作用よりも、
オイゲノールの「鎮痙作用」が働いたと考えられます。
咳は、気管周りの筋肉が痙攣することで起こります。
その痙攣を鎮める方向に働いたのではないか、と。
簡単に言うと、
咳止めシロップに近い働きをしてくれた可能性があります。
脳に作用して筋肉の痙攣を止める、という点で、ですね。
もちろん薬学的な詳細は専門家に委ねますが、
アロマの観点からはそう読み解けます。
まとめ
今回はクローブの話を、
アロマの観点から整理しました。
要点はこちらです。
- クローブの主成分はオイゲノール(フェノール類)
- 抗菌・抗ウイルス・鎮痙・鎮痛・麻酔作用がある
- 咳が止まったのは「鎮痙作用」が有力
- 強力な成分なので、精油の使用には注意が必要
- 日本でも「丁子」として古くから活用されてきた
植物の力は、正しく知ることで活きてきます。
無理のない範囲で、日常に取り入れてみてください。
※本記事は医薬的な効能を示すものではなく、セルフケア・ライフケアとしての活用を目的としています。
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