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オンラインでお買い物するとき
香りがわかるようになれば
いいですよねーーー!
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こんにちは。
和精油と国産ナチュラルコスメの専門店
「和精油のある暮らし」の近藤です。
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オンラインで香りを販売していて困ること
今回は、たびたびラジオに登場しているんですが、
香りの感覚もデジタルへということで、
いろいろお話をしていきたいなと思います。
この「和精油のある暮らし」についての
お問い合わせをよくいただくんですが、
「実店舗はないんですか?」というお問い合わせなんですね。
残念ながら、今の生活スタイルや、
住んでいる土地の近くに店舗を借りようとすると
結構な費用がかかってくるということで、
今は実店舗を持たずにオンラインのみでお店を開設している状態です。
そうすると、何が困るかって言うと、
本物の香りを試してから購入できないということなんですよね。
それについてはもう私も色々と悩まされています。
オンラインショッピングで香りのものを買うと、試せない。
服だと見た目で選べるし、
メイクもなんとなく動画を見て仕上がりが予想できるし、
味も、〇〇みたいな味という表現で割と予測がつきやすい。
その中で、今まで嗅いだことのない香りというのは
想像しにくいんですよね。
植物の香りを嗅ぎ分けて、
特定できる人って、すごく少ないと思うんですよ。
お花の香りとか果物の香りだったら、まだまだわかるんですけど、
普段接しない微量な葉っぱの香りとか木の香り、わかるわけないですよね。
それで、現在は「和精油お試し10種類セット」という形で
小分けした和精油を返金保証もつけて、格安価格ご提供しているんです。
実際にご購入いただいたお客様によると、
一度に10種類の香りを嗅いでみて、
「こんな香りだったんだ」と知ったり、
同じ樹種でも「全然違う!」と比べられて楽しかったとか、
すごくレビューを書いてくださるんです。本当にありがたい。
レビューはこちらから一覧が見られます
でもこれが、1本丸ごとの和精油をオンラインで買おうとすると、
1本あたり少なくとも1000円以上はかかってくるものですよね。
そして、いざ届いて開けてみたら自分の好みの香りと違っていた、
というのは、とっても悲しいお買い物体験になってしまって、
その後なかなか買ってくれないかも…それだけは避けたいなぁ、
という思いで今お試しを出してます。
合成香料で香りを作れるようになった現代
最近の状況を考えると、テクノロジーの進化って本当に凄いんですよね。
例えば、匂いをバーチャルで体験できるようになるかもしれない
という話があるんです。
しかし、本物の香りを再現するということは、結構難しいんですよ。
似たような香りを合成する装置はもうあるんです。
食べ物でも、バナナ風味とかイチゴ風味、オレンジガムのような香りがあるじゃないですか。
本物の果物を食べているわけじゃないけれども、
それに近い味と香りがするのは香料のおかげなんですね。
香りというものは食欲にも影響しますし、
個人の経験にも大きく影響されるものです。
ですから、もし香りを共有できたら、
遠くの場所で香りを感じることができたら、
面白いなって思います。
香りの話から少し逸れましたね。
ゴジラの匂いがなかったというちょっと残念なお知らせです。
もしこれが本当にあったとしたら、「ゴジラの匂いってどんなんだろうな」という
私の長年の疑問が解けたのかなと思いました。
彼はウミトカゲが変化した古代生物が、
さらに水爆実験によって変化したものですから……想像してみてください。
香りを作るチームは、すごく研究しないと難しかったんじゃないかなと、
そんなことまでちょっと予算が回らなかったような気がします。
もしクラウドファンディングなどで、
ゴジラの匂いを再現するプロジェクトが立ったら、支援しようかなと思います。
これが現状、2023年の状況の段階ですね。
共有する段階にはまだ至っていません。
誰かが作った香りを自分が直接嗅ぐことによって、
自分の感覚で確かめるというのが現状ですが、
これでは本当の香りを遠隔で経験していただくのは
実際に物がないと難しいんですよね。
これでは今の私のオンラインショップでは、
やはりサンプルを送らないとダメだということになりますね。
BODY SHARINGという概念が登場
今回、図書館でたまたま見つけたのが、
いつも面白いなぁと思っていた方の本なんです。
玉城絵美さんという、現在は早稲田大学理工学術院で
特認準教授を務めている方なんですけれども、
私が初めて彼女を見たのは『セブンルール』というテレビ番組だったと思います。
身体の感覚についてずっと研究されている方で、
彼女が書かれた『BODY SHARING 身体の制約なき未来』という本が、
まぁ難しい、けっこう難しい。でも面白い。
文系の私にとっては聞いたことないような単語もいっぱい出てくるんです。
理工学に関しての著述なんですが、とても概念的なことを色々と書かれています。
その中から1つ、面白かったものを皆さんにご紹介したいと思っています。
ボディーシェアリングも、同じようなところもあるんですけど、
「身体の制約の無い未来」は、
肉体が使えなくても感覚を共有できる世界、
肉体がなくても生きていけるという世界。
あー、難しいですよね。
乳牛になって搾乳される体験!?
その中で、ちょっと私が衝撃を受けたのが
第4章「変容するのと身体:ポストヒューマンへの解放」という章で、
「乳牛になって搾乳される 人間にはない感覚の共有」という項目があったんです。
牛になって搾乳される……想像できますか。
要するに、人間と人間同士の感覚の共有を超えて、
人間と動物の感覚を共有する
ということができるようになってきているんですってね。
信じられないんですけど、
もちろん完全ではありませんし、
動物が考えていることまで把握することはできません。
しかし、とある展示会で、玉城さんが見られたのが、
このボディーシェアリングのデバイスであるアンリミテッドハンド
(「自分の手を超えた手」みたいな感じなんですけど)を活用した畜産体験会。
具体的には、「乳牛搾乳体験会」を
「ゆるユニティー電子工学部ハッカーチーム」が開催してたそうです。
どういうものかと言うと、
牛になってバーチャルキャラクターに乳を絞られる体験をする、と。
名前が「Milking VR」。
なんだかなぁ…っていう感じですよね。
本来なら、誰かが動かしているアンリミテッドハンドの感覚を
自分の手に転送すると言う装置なんですが、
このアンリミテッドハンドをお腹に巻きつけて
乳搾りをする側じゃなくて、される側になってみろと言う体験会ですよね。
「何これ!?」と思いました。
本当に、そんな体験会の様子をうつした写真が載ってるんですけれども、
四つん這いになってるんですよ。
BODY SHARINGの活用目的なんですが、「自分の人生を豊かにする」とか、
相手の感覚を知ることによって「相互理解を深める」とか、
そういうことが目的です。
「Milking VR」の企画意図は、
やはり畜産動物の気持ちを体験して、
動物福祉につなげようということが目的みたいですね。
実際に、玉城さんも試してみたんですよ。
そうすると、搾乳されるとお腹の何ヶ所かが、
ギューっと絞られるような感覚になったんだそうです。
すごく変わった人がいたとしても、
下腹部におっぱい4つある人というのはなかなかいないと思うんですよね…
だから、その感覚が本当に想像しづらいんです。しかも搾乳ですよ。
数分間の搾乳体験を終えた玉城さんは、
しばらく立ち上がれなくなったそうです。
しかし、これは玉城さんだけではなくて他の体験者も同様で、
この「Milking VR」を体験した後、
しばらくの四つん這いのままの状態になる人が多かったそうなんですよ。
ディスプレイ型ヘッドホンを頭につけているから、
牛が見ているような光景が見えるわけです。
そのため、すごく没入感が高くて、
デバイスを外した後もしばらく皆さん牛の感覚を引きずっていて、
終わった後には自分って本当に人だったのかなとか、
私は牛じゃないの?という感覚すら生じてしまったとのことです。
五感を共有することで生まれるメリット
やはり、視覚と、触覚、皮膚感覚とか、筋肉の動きとかを共有すると、
「牛になった」と勘違いしてしまうほどリアルなようですね。
この本の次の項目では、「生理の体験の共有」で、
ジェンダーの問題にアプローチできないかっていう話が載っているんですが、
これはたまにそういった企画がありますよね。
海外の番組とかで、
「出産なんて楽勝で耐えて見せるぜ!」みたいなマッチョな男の人たちに、
陣痛体験マシンみたいなものをお腹に巻いて体験してもらう企画…
参考までに。私の出産の時間はそうですね、
陣痛始まってから多分17時間位だったかな。安産な方ですよね…
ジェンダー問題で生理痛がしんどいとか、出産が痛いとかの感覚を
共有してもらえて、こんなに大変なのかというのを、身をもって体験しないと、
共感力が比較的弱めに設定されている男性脳が主な男性陣には、
理解することがそもそも難しいですよね。
日本では奈良女子大と甲南女子大で生理痛疑似体験装置を開発したそうです。
また、同じように
「高齢者の気持ち」を若いうちから経験できることで、
高齢者のケアに役立つかもしれません。
香りや味をシェアできると、どうなる!?
香りの話に戻りますが、
今回のような身体シェアリングのアイデアがどんどん出てきていることは、
もしかして私がオンラインでお客様に香りを伝える際、
香りの感覚を共有できる日がくるかもしれないと感じます。
すごいですよね。
グルメ番組も見ているうちに、今のテレビのDボタンみたいなボタンを
ピって押した後にウェアラブルのデバイスをつけて、
すごくおいしそうな料理が食べられるかもしれないわけですよ。
これは、どれぐらい遠い未来の話か、近い将来なのかはわからないですけども、
いわゆる「筋肉を動かす体験」は、もう既に出回っているわけです。
その「感覚データ」をログしておいて、
そのログから何回も何回も同じ経験を誰かにシェアすることも可能でしょう。
つまり、もうTwitter(X)などSNSでも、
「絶叫マシンに乗った経験」とか「推しとの握手」などをシェアできる時代が来るんですよね。めちゃくちゃ面白くないですか。
でも、そうなったら、どうなるんだろうって思いますね。
五感の中でも嗅覚のシェアは複雑
今回はすごく長くなってしまいましたが、
こういう面白い未来が来るんだなぁって思っています。
五感の視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の中でも、
嗅覚というのは1番最初に発達してきている能力のはずなんですが、
それが故に今だにシステムがなかなか解明されていません。
デジタルで再現することが難しい感覚となっております。
(『シン・ウルトラマン』にもそのようなシーンが出てきます)
だからこそ、生の香りを嗅ぐ体験がとても大事になっています。
迷ったらお試しセットを買ってみてください。
また、和精油の小分け販売も行っておりますので、
少し香りを嗅いでみたいという方は、
気軽に小分けのものから試してみてください。
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更新は止まっていますが、かなり深いアロマの話を収録しています。各団体の機関誌や実体験などを題材に、今まで知らなかったアロマセラピーの知識に出会えるかもしれません。
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